金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)
京都市の街並が見下ろせる丘陵地に寺域を広げる金戒光明寺は、紫雲山と号する浄土宗鎮西派の大本山で黒谷さんの呼び名で親しまれています。
平安時代末期の承安5年(1175)に比叡山を下りた法然上人が浄土宗を確立するためにこの地に念仏道場を開創したと伝えられます。この念仏道場は光明寺と号していましたが、後に後光厳天皇より「金戒」の二字を賜り金戒光明寺となりました。
金戒光明寺は知恩院、百万遍知恩寺、清浄華院(しょうじょうけいん)とともに京都の浄土宗四ケ本山の一つに数えられています。
丸太町通の北に並行する春日北通の東端に建つ金戒光明寺の総門は高麗門(こうらいもん)と名付けられていて、万延元年に再建された城郭形式の門で、両脇にくぐり戸があり表面には鉄板が張られている場所もあります。
高麗門を東に進むと左側に高さが約二十三メートルもある山門が控えています。
春は桜、秋には赤い紅葉が飾る大きな山門は万延元年(1860)に再建されたもので、楼上に後小松天皇による宸筆の「浄土真宗最初門」の勅額が掲げられています。
この寺が法然上人が最初に浄土の教えを広めた念仏発祥の地であるという意味で、間違われることもあるようですが「浄土真宗」とは一切関係ありません。毎年秋に一般公開される山門の内部には等身大の釈迦三尊像と十六羅漢像が安置されています。
山門を進むと法然上人自作像を安置する御影堂、恵心僧都作の阿弥陀如来像が安置されている阿弥陀堂等の堂宇が建ち並び、奥に進んで極楽橋を渡ると重要文化財の文殊塔(三重塔)が見られます。
文殊塔の手前を北へ歩くと幕末に戦った会津藩の殉職者達の墓地を通り、紅葉の美しい真如堂(真正極楽寺)に辿り着けます。
金戒光明寺の住所
京都市左京区黒谷町121
金戒光明寺の宗派 浄土宗大本山
金戒光明寺の拝観時間 午前9時より午後4時
金戒光明寺の拝観 境内拝観自由
(時期により山門、紫雲の庭等の有料拝観があります。)
金戒光明寺へのバス
市バス「岡崎道」下車、徒歩10分弱
(京都駅前から市バス100系統に乗車)
駐車場
1時間400円(1日最大800円)で境内に駐車できます。