高山寺(こうさんじ)
高山寺は平成6年(1994)に「古都京都の文化財」の一つとして世界文化遺産に登録されています。高山寺の歴史は古く、奈良時代後期の宝亀5年(774)に光仁天皇の勅願によって開創され、鎌倉時代に明恵上人が再興した寺院です。
高山寺の広い境内は国の史跡に指定されており、国宝の石水院や、本尊の釈迦如来を安置する金堂、重要文化財の明恵上人座像がお祀りされている開山堂、明恵上人御廟などが木々に囲まれて建ち並んでいます。
国宝の石水院(せきすいいん)は鎌倉時代の初め頃に建てられた後鳥羽上皇の賀茂の別院を移したもので、五所堂ともいわれます。石水院には有名な国宝の「紙本墨画鳥獣人物戯画(ちょうじゅうじんぶつぎが)4巻」の複製が展示されています。
石水院の縁側から眺める清滝川沿いの紅葉は11月中頃には赤や黄に染まります。善財童子像が置かれている廂(ひさし)の間を通して紅葉が美しく眺められます。
高雄地区にある三つの寺の中では最も北にあるのが高山寺ですが、境内の紅葉が色づくのが神護寺や西明寺にくらべて数日遅いようです。
高山寺の境内には鎌倉時代初期に明恵上人が栄西禅師から贈られた茶種を植えたといわれる茶園があります。栄西禅師は中国から持ち帰った茶で、有名な宇治茶に始まり、お茶が全国に広まったのはこの茶園が基となったと伝わります。毎年の秋にはその年に獲れた新しい宇治茶が明恵上人の廟前(びょうぜん)に献上されています。
高山寺の所在地
京都市右京区梅ヶ畑栂尾町8
高山寺の宗派 真言宗単立
高山寺の拝観料
境内自由(但し紅葉の時期10月中旬~12月上旬は入山料500円)
高山寺の国宝石水院の拝観
通年800円、朝8時半より夕5時まで
高山寺へのバス
●京都駅前よりJRバスにて約1時間乗車「栂ノ尾」下車、徒歩すぐ
駐車場
高山寺の北西側に京都市高雄観光駐車場があります。
普通車は1000円で40台駐車できます。朝8時より夕5時まで